矯正歯科医院の選び方
歯を矯正したいと思って最初に考えることは「どこの歯科医院にしようかな?」ですよね。
厚生労働省の統計によると、矯正歯科を標榜している歯科医院は約2万軒もあります。その中で矯正歯科を主たる診療科目としている医院は約3,000軒です。
この違いは何かというと、院長が「矯正歯科医」であるということが主な理由です。まずは、これを基準に検討するのがよさそうです。なお、院長でなくても矯正歯科医が常勤している医院もあるので、主たる科目が矯正歯科でなくても評判が良ければ候補に入れてもいいでしょう。
逆に、歯科医院そのものの評判がとても良くても、矯正歯科医が非常勤の場合、矯正器具が取れたり破損した時にすぐに対応してもらえないのであまりオススメできません。
資格のある矯正歯科医
矯正歯科関連の学会や研究会でそれぞれ「認定医」「臨床指導医(旧専門医)」などある条件を満たした歯科医に資格を発行しています。経験年数や実績や研究報告などにより資格が得られるようなので、資格が無いよりはあったほうがよさそうです。
しかし、この資格は「患者に優しい」や「料金が良心的である」や「スタッフとのチームワークが良い」など患者にとって重要な項目が考慮されていません。なので、「臨床指導医(旧専門医)だけど乱暴な治療で評判がすごく悪い」ということもあると思います。
資格も検討項目に入れるべきだと思いますが過信はよくありません。
通いやすい
「資格を持っていて、親切で評判も良くて、しかも、リーズナブルな料金」という矯正歯科医院があったとしても、通うのが大変だと意味がありません。
物理的に距離が遠くて通えないというパターンと、近所だけど人気がありすぎてなかなか予約が取れなくて急な用事で予約時間を変更するとまた一ヶ月後の予約になるというパターン、どちらも通うのは現実的ではありません。
特に、人気がありすぎると、一人ひとりの時間も短くなって丁寧な治療が期待できないことが多いです。(逆に、丁寧な治療で人気になるということもある。)
「近所で器具が外れたときにもすぐに対応してくれる」というのは料金と同じぐらい重要な要素です。
営業(セールストーク)が激しくない
初回の相談で即決させるような医師には要注意です。頭の中がセールスマン状態の医師にモラルをもって治療してもらえるとは到底思えません。同様に、説明もせずに高価な機材を使った検査や高価な矯正方法をどんどん薦めてくる医師も要注意です。
あくまでも、こちらの希望を尊重したうえで、最良の方法を提案してくれるのが良い医師といえるでしょう。
治療法の説明が多角的
歯を矯正する方法はひとつではありません。その患者にあった方法を提案するのが良い医師といえるのではないでしょうか。その時に、メリットばかりでなく、デメリット、リスクも同時に説明して患者に納得してもらったうえで提案してくれるというのも選考のポイントになります。
ホームページが情報がしっかりしている
治療の質とホームページの質は比例していると思われます。患者に対して丁寧に説明しよう、という意識があると必然的にホームページの作りも丁寧になります。
見た目のデザインがカッコイイとかキレイとかではありません。あくまでも、説明が丁寧にされているかどうかです。
当サイトを作成する際にも1000件以上の医院のサイトを見ていますが、不親切な説明をしているサイトがたくさんあります。むしろ、丁寧な作りをしている医院は非常に少ないです。特に、料金表が丁寧に作られている医院は、説明責任を果たすという意識が強いと予想できますので治療も期待できると思います。
医師との相性
これは理屈でありません。相談に行って「あ、この人は私と合わないな」と思ったらその直感を信じてください。治療に通うことがストレスになるようではダメです。信頼できる知人がオススメしても、これは相性なのでダメだと思ったら他の医師を探したほうがいいです。できれば、相性が良かったと思っても2ヶ所以上に相談すると本当に相性が良かったと再確認できます。
以上、矯正歯科を選ぶポイントはいくつかありますが、自分で最優先事項を決めてください。費用でも技術でも評判でもなんでもいいです。パーフェクトな医院はおそらく、この世にいないです。自分にとって重要な事が満たされていることが最低条件で、あとはバランスを考えて多少の我慢は必要です。
このサイトがその手助けのひとつになると幸いです。